おはようございます、藤原です。
物事を決めなければならない時に、「優柔不断はよくない」「優柔不断な人は他人に振り回される」などと、決断の重要性を指摘されることがあると思います。
特に経営者や組織のトップ層であれば、決断が遅いのは致命的であり、そのような立場の人にとっては「スピードのある決断」が仕事だと言っても過言ではない場合も往々にしてあるもの。当然、その決断には責任の「重さ」というものも伴います。
もちろん熟考は大切ではありますが、常に思考力を鍛え、潔い決断を繰り返している人であれば、そんなに難しいことではないでしょう。
巷では、「優柔不断で決断が遅い人はチャンスを逃す」とも言われているように、多くの人は、「優柔不断」という言葉にマイナスのイメージ、「スピードのある決断」にプラスのイメージを貼り付けていますが、ビジネスや生きていく上に於いて重要となるのは二項対立のような優劣関係ではではありません。
仮にトップ層が優柔不断で素早い決断ができない場合は、信頼する人にそれを任せることもできますし、それによってお互いの信頼関係はますます強固なものになっていくでしょう。
また、他人にそれを委ねられるということは、それだけ自分を薄めないとできないことでもあります。多くの人は、自分が濃いので、無意識のうちに「自分、自分、自分」と自己重要感に浸ってしまい、他者に任せることができませんし、他者を育てることもできません。
一方で、スピードのある決断をしたとしても、予期せぬ方向へ事態が進んだ場合はその決断を一旦撤回し、修正しなければなりません。こういう行為を世間では「朝令暮改」と言っています。
更に、スピードのある決断は他人への配慮が欠けていたり、傲慢だと捉えられたりすることもあります。
このことからもわかるように、概念は「両義性」を持っています。
それなのに、私たちは無意識のうちにどちらかに優劣をつけて物事を判断しています。
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現実問題として、社会人として自分で決断することは大切であり、それこそが子どもと大人の違いでもあると主張される方もおられるでしょうし、私も賛同します。
その上で、大人として重要なのは何か?
上記のような「A VS B」という二項対立ではなく、もっと本質的なもの。
それは、一方的な価値観であることに気づき、かつ、抽象度の高い視点から世界を見渡せるという演繹的な思考。
例えば、二項対立が背後にある場合の「決断」を成立させているのは、自分のことより他者への配慮であり、どれだけ外側まで他者を想定することができるか、ということに尽きます。
この場合、他者を人間だけでなく、自然や文化などまで広げられることのできる人は、「人間性」「徳」「品格」のある人だと捉えることができるでしょう。
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これまでをまとめると、物事を先に進めるためには、様々な選択肢の中から何かを切り捨て、何かを厳選しなければなりません。
切り捨てた方への配慮があると、他者に伝えるときの「ことば」が自ずと変わり、意外と反対意見だった人からの賛同をもらえたりするようになるもの。その結果、チーム力や生産性が上がるといったよい循環が生まれます。
二項対立を脱構築することや他者へ配慮することは、美学に必須のマインドでもあります。
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